「イヅル、しっかりしなさい」

特にする事もなく、街をぶらぶらしていた。
「吉良くん、一人なの?」
可愛い声に呼び止められた。
その声の主は雛森くん。

「あ、うん。雛森くんも?」
「そこのお茶屋さんでお団子食べてたの。
ね、一緒に食べよ」

ただ偶然ここを通っただけなのに、僕を誘ってくれた。
見知った顔があったから、声をかけてきただけなんだろうけど、 淡い期待を抱いてしまう。
僕は君が…
「迷惑だった?」
その言葉と共に可愛い顔が少し歪んだ。
僕は慌てて「そんな事ないよ」と言うと、雛森くんの顔がほころんだ。
そして僕の腕を取って「ほらー、こっちこっち」と引っぱる。

雛森くんの腕が僕の腕に絡んでいる。
こんなに嬉しい出来事に、何も出来ないでいる僕は…
誰か僕に力を貸してくれーーーーーーーーっ(泣)


ちょっと強引な雛森と、それに乗れないヘタレイヅルの…ほのぼの?
イヅルがモジモジくんだから、なかなか進展しないのが
可愛いけどイライラしてしまいます。
死神になってからの二人は病んでるので、こういうのは描きづらいです。
というわけで、イヅ桃は院生時代になってしまいます。